おかげさまで、チャンネル登録者数が3万人を超えました。さらに、動画の総再生回数が500万回を超えました。本当に有り難うございます。今回は、がん患者さんに理想的な治療法を考えます。
はじめに
先日、おかげさまで、チャンネル登録者数が3万人を超えました。さらに、動画の総再生回数が500万回を超えました。
今年の5月でチャンネルを開設してから2年になりますが、当初はこんなに多くの人に視て頂けるとは思いませんでした。
これも、何かのきっかけでこのチャンネルにたどり着いて登録して頂いて、コメントや高評価で応援してくださる皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。
新しくチャンネルに登録してくださった方もいると思いますので、あらためて、自己紹介をしますと、わたしは、外科医で、かつ、がんの研究者でもあります。趣味は、これといってたいしたものはないのですが、週末は愛犬と散歩するのが息抜きになっています。
今日はわたしの考える「患者さんにとって理想的ながん治療」とは、ということについてちょっとお話したいと思います。
がん患者さんにとって理想的な治療とは
私自身、たくさんのがん患者さんの治療を経験して、色々なことを感じてきました。
手術や抗がん剤で治っていくがん患者さんをずっと見てきましたので、やはり標準治療を第1選択として推奨はしています。
ただ、それだけでは足りない場合があるということも経験します。
そういう患者さんには、「いいとこどりのがん治療」が理想的だと思います。
これは、標準治療(手術、抗がん剤、放射線治療)や非標準治療(代替治療)、セルフケアという枠組みにこだわらず、自分に合ったものを何でも取り入れる「いいとこどり」のがん治療ということです。
がんの治療を選択するうえで重要なことは、ひとつの治療法にパーフェクトを望まないことです。なぜならば、患者さん全員に効くがんの治療法は当然ながら存在しないからです。
これは、現時点での最良の治療とされる標準治療にも当てはまります。
多くの医師のなかには、標準治療は「いい治療」で、それ以外はエビデンスがないから「あやしい治療」とか、「悪い治療」という考え方があります。
もちろん、高額で全く効かない詐欺医療があることも確かですし、そういう情報にだまされないことも重要です。
ただ、すべての非標準治療が全く効果がないかというと、そうとも言えません。たとえば、治験もそうですが、現在、標準治療として認められている治療法も、最初は治験だったわけです。
ですから、標準治療だけでは治療がむずかしい場合には、治験(臨床試験)や先進医療、代替補完医療などの「非標準治療」を取り入れることで、治療がうまくいくチャンスを少しでも高めることができます。
そして、大切なのは、病院での治療だけに頼らず、積極的に自分でできること(セルフケア)を追加することです。
セルフケアを取り入れる1つのメリットは、「自分自身でがんを克服するぞ」という前向きな気持ちが生まれることです。またいろいろな治療法を組み合わせることで、相乗効果があらわれることもあると感じています。
まとめ
皆さんが理想のがん治療を実現するサポートとなるように、これからも「がん情報チャンネル」では、標準治療だけでなく、非標準治療やセルフケアに関することも含めて、いろいろな役にたつ情報をお伝えしていきたいと思います。
これからも応援をよろしくお願いします。
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