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腸につまる食べ物5つ:外科医が腸閉塞の原因となる食品を解説

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腸閉塞の原因には、癒着、がんなど腫瘍による閉塞などが多いのですが、なかには、食べ物が腸につまって塞がってしまうこともあります。これを、食餌性腸閉塞(食餌性イレウス)といいます。今回は、腸閉塞の原因となる、腸につまりやすい食品を5つ紹介します。

はじめに

腸がつまって、食べ物や便が流れなくなった状態を腸閉塞といいます。

腸閉塞の原因には、癒着、がんなど腫瘍による閉塞などが多いのですが、なかには、食べ物が腸につまって塞がってしまうこともあります。

これを、食餌性腸閉塞(以前は、食餌性イレウスとも呼んでいました)といいます。

この食餌性腸閉塞は、とくに、高齢者や、胃腸の病気で消化機能が低下した人、あるいは、手術をうけて胃や腸を切除して、つなぎ直した人に多いので、注意が必要です。

今回は、この腸につまりやすい食べ物を5つ紹介します。

腸につまりやすい食べもの5つ

過去の食餌性腸閉塞の症例報告などを調べて、原因として多い食べ物を5つ紹介します。

1.もち(餅)

おもちです。

これは、高齢者に多いですね。のどにつまって窒息するリスクもありますが、腸に詰まって腸閉塞をおこすケースも多数、報告されています。

2.昆布(その他の海藻類)

昆布も、食べすぎると、腸閉塞の原因になります。とくに、昆布は水分をふくむと膨張するので、つまりやすいんですね。
お菓子のおしゃぶり昆布なども、原因として報告されています。

昆布以外の海藻でも、たとえばわかめなどでも腸閉塞の報告があります。

3.こんにゃく・糸こんにゃく

こんにゃくが腸閉塞の原因になることがあります。

4.柿・干し柿

柿や干し柿も、食餌性腸閉塞の原因として多いですね。
柿は、未消化のものがかたまって、胃のなかで石のような塊(胃石)になることもあります。この胃石が、腸に流れていって、腸がつまることもあります。

5.ごぼう(その他の根菜類)

ごぼうを大量に食べたことで、腸閉塞になったというケースが報告されています。
ごぼうに限らず、食物繊維が多い根菜類は、食べすぎると腸閉塞をおこすリスクがあります。

以上です。やはり、消化されにくいものや、水分を含むと膨らんだりするようなものですね。

糸こんにゃくによる腸閉塞の1例

実際に経験した、食べ物による腸閉塞の1例を紹介します。

60歳代の男性で、突然、腹痛と嘔吐を主訴に当科を受診されました。
検査の結果、小腸の一部に閉塞があり、そこから上流(口がわ)の腸は拡張していました。
鼻からのチューブでの治療では改善しなかったため、腸閉塞の診断で、手術を行いました。

腸が詰まっていたところを部分的に切除しました。

切除した腸を開いてみると、なかには、糸こんにゃくが大量につまっていました。

食べものによる腸閉塞を予防する方法

最後に、食べ物による腸閉塞のリスクを減らす方法を紹介します。

海藻、根菜類、柿、こんにゃく、餅などは、

  • 小さく刻んで調理
  • よく噛んで食べる
  • 食べ過ぎない

ことを心がけましょう。

とくに、がんでお腹の手術をうけた患者さんでは、癒着により腸が狭くなっている場合があるので、注意しましょう

 

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  • この記事を書いた人

佐藤 典宏

外科医(産業医科大学第1外科講師)/がん研究者/YouTube「がん情報チャンネル」登録者2万人突破!/著書に『ガンとわかったら読む本』『がんが治る人 治らない人』『がんにならないシンプルな習慣』など。がん患者さんと家族に役立つ情報を発信します。

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